睡眠の基礎知識

睡眠と覚醒

睡眠とは、覚醒(目が覚めているとき)とともに人間の生命現象のひとつです。
睡眠(眠ること)と覚醒(目が覚めているとき)のサイクルは、お互い強く影響し合っています。

睡眠の質は、覚醒しているとき(昼間の活動)の生活習慣や睡眠環境が関係していますが、脳内の睡眠と覚醒リズムのバランスを調整することが重要です。

睡眠と覚醒のコントロールは、私たちの体温や心拍数、血圧、呼吸数、血中濃度などを一定の範囲に保つ恒常性(ホメオスタシス)を制御する部分である視床下部の視索前野や脳幹によって行なわれます。

体温や心拍数、血圧、呼吸数、血中濃度などのバランスが乱れると同じく睡眠と覚醒の中枢である視床下部のバランスが乱れ、睡眠の質が低下します。

覚醒は人間の「感情」が関係しています

私たち人間の覚醒(目を覚ましている状態)の目的は、食べるものを得るために働き、何かに注意を向け、何らかの行動を起こすためにあります。
動物が覚醒レベルを上げる目的も、「危険」から身を守るため注意と行動が必要であるという理由からです。

覚醒レベルを上げる物質として、視床下部外側野で生成されるオレキシンがあります。
覚醒を促進し維持するオレキシンは、感情(情動)をつかさどる大脳辺縁系の扁桃体からの入力によって活性化されます。

私たち人間には喜怒哀楽という様々な感情(情動)があります。
興奮して眠れない、明日の遠足が楽しみで眠れない、不安で眠れない、というように、どの感情も扁桃体を介し覚醒物質であるオレキシンの分泌を活性化し、覚醒レベルが上げることで、睡眠の質の低下が引き起こされる可能性があります。

当院は薬を使うことができませんが、五感の過敏の調整、頭蓋骨調整により、思考・感情エネルギーを変容させバランスをとり、睡眠の質の改善を目指します。

過度の感情=オレキシンを活性化=覚醒レベルの上昇=睡眠の質の低下。

睡眠の大切な役割

私たちが睡眠をとっている間、体の中で何がおこなわれているのでしょうか?
睡眠は、脳に休息を与えて疲労を回復させ、細胞の回復や修復をし、生体防御に関する免疫機能の維持をしています。
また、記憶や学習の強化に重要な働きがあります。

本当の意味で睡眠の大切さを理解していただくためには、睡眠不足が引き起こす、健康への影響を参照してください。
         
頭(脳)の疲労は、質の良い睡眠によって緩和されます。

睡眠の質の低下による健康への影響

1.脳への影響
           記憶・学習能力の低下(アルツハイマー病の発症リスクの増加)
           注意維持力の低下
           集中力の低下
           理解力の欠如

2.身体への影響   
           疲労回復機能の低下
           細胞修復機能の低下
           運動能力の低下 (スポーツでのケガの頻発)
           免疫力の低下(アトピー・花粉症などの発症リスク増大)
           生活習慣病の増加(肥満)
           代謝異常や食欲への影響
           循環器系機能低下(心血管疾患発症リスクの増加)
           
3.精神的な影響   
           感情をうまく表現することができない(イライラ・不安・心配)
           意欲の低下
           創造性の低下

4.行動への影響   遅刻・欠席の増加
           授業中の居眠り
           朝食を抜く。間食をする。
           事故・ケアレスミス

睡眠の質の低下は、私たちの人生にとって大きな損失です。

レム睡眠とノンレム睡眠の大切な役割

レム睡眠・・・・大脳を活性化する眠り。夢を見ているとき。
睡眠中あらわれるレム睡眠は、記憶を再編成し不安なことや脅威に対し、防御行動や対処行動を脳内でシュミレーションし、将来そのようになった時、適切な行動をとれるように学習する働きがあります。
悪夢や気持ちの良くない夢を見ているとき、私たちの潜在的な恐れや不安、心配のシュミレーションをしているかもしれません。

ノンレム睡眠・・・・大脳を鎮静化するための眠り。脳や身体の休息の時間
睡眠中あらわれるノンレム睡眠は、潜在意識にある感情の不必要な記憶(扁桃体・海馬)を消去し、心理的ストレスを軽減してくれる役割があります。

睡眠の質を改善し、心理的ストレスを軽減しましょう!

寝る子は育つ

睡眠中、「成長ホルモン」が大量に分泌され、お子様の場合は身体の成長促進に欠かせない重要な働きをします。
大人でも、脳や身体の疲労回復、細胞損傷の修復に大切な役割を果たしています。
成長ホルモンは、寝付いてからおよそ2時間、24時から2時ぐらいの間に分泌量が最大になります。
今、アンチエイジングの代表的なホルモンとして注目を集めています。

成長ホルモンの分泌には、夜にまとめて十分な睡眠をとることが重要です。

睡眠と覚醒リズム

私たちは、脳内の視交叉上核に「体内時計」をもっていて、それによって睡眠と覚醒が制御されています。

体内時計には3つのレベルがあります。
①サーカディアンリズム(概日リズム)・・約24時間周期 早朝4時~6時ごろ眠気が最大になる。
②サーカセミディアンリズム・・・・・・約12時間周期 15時~16時ごろ眠気が最大になる。
③ウルトラディアンリズム・・・・・・約2時間周期 2時間ごとの影響力が強くない眠気。幼児の睡眠リズム。

昼食を食べた後の午後2時ごろの眠気は、②の体内時計リズムによってコントロールされています。
午後19時前後は、体内時計の眠気は最も低いため、睡眠には適さないことになります。

体内時計上の眠気がくる時刻に仕事をするときは、作業効率は低下し、事故の発生リスクも増大します。
また概日リズムの 体内時計は、筋力・有酸素運動・持久力の能力・記憶力に大きな影響があります。
このリズムを知っていると、眠くなる=やる気がない、不謹慎だ、力が出ない、だるいなどと自分を責める必要がないことが理解できます。

このように人間には体内時計による3つの眠気のリズムがセットされていて、このリズムを理解したうえで日常生活、仕事の作業、スポーツ、食事や休憩を意識することが、心と体にとって良いだけでなく、夜にまとまった質の良い睡眠をとるためにとても重要なことなのです。

不規則な就床・起床時刻、食事時間=睡眠の質の低下の要因=覚醒時の意欲低下

睡眠不足の日本人

日本人の睡眠時間は、世界各国と比べると短く、特に女性の睡眠時間が少ないようです。
また子どもの睡眠時間が、年々減少していて、睡眠不足による日常生活や学校生活、健康に大きな影響が出ているようです。
実際に睡眠不足を感じている方も多いようです。

睡眠不足は、スポーツでのケガを誘発します。大人でもぎっくり腰や寝違えは必ず睡眠不足とセットで起こります。

睡眠の役割である免疫機能の維持を考えれば、睡眠不足が様々な症状・疾患を誘発することはお分かりになると思います。

日本人の3分の1が睡眠時間に不満を訴えています。

高齢者の睡眠不足・・・昼寝のすすめ

高齢になるほど、必要な睡眠時間はだんだんと減り、深い眠りも少なくなります。
また運動不足など、活動の減少により、睡眠の質が低下します。

そのような高齢者の方には短時間の昼寝が良いそうです。

ある研究では、健康な高齢者ほど習慣的に短時間の昼寝(15分~30分)をとっているそうです。
また30分以下の昼寝が不眠を予防すること、痴呆の発症の危険性を5分の1以下に軽減させることが指摘されています。

老化で眠れなくなると言いますが、午後の軽い運動、午後3時以降の覚醒維持、日中に光をたくさん浴びるなど個人の身体や生活状況にあった質の良い睡眠をとることは可能です。

短時間の昼寝は高齢者の健康を維持します。

睡眠と自律神経

睡眠と覚醒リズムに関わる視床下部は、自律神経やホルモン濃度の調節によって行なわれるため、睡眠や覚醒リズムも自律神経バランスが大きく関係しています。

覚醒時には、交感神経が働き、副交感神経の活動が低下します。
睡眠時には、副交感神経が優位に働き、交感神経活動は低下します。

自律神経は、交感神経が優位になっても、副交感神経が優位になっても、肉体や精神のバランスは乱れます。
両者がお互いにバランスをとることが重要です。

睡眠の質の低下や睡眠障害は、何らかの原因によって、自律神経バランスが乱れると睡眠・覚醒リズムの中枢である視床下部のバランスも乱れることによっておこります。

当院では、その原因を思考・感情エネルギーバランスにあると考え、さらに思考や感情エネルギーが乱れる要因である、脳脊髄液バランスや五感の過敏や、呼吸バランス、骨盤バランスなどを「快眠バランス療法」で調整し、睡眠の質の改善を目指します。

睡眠の質の低下は、自律神経バランスの乱れによって起こります。

睡眠の質を低下させる要因

1.自律神経バランスの乱れ(思考・感情エネルギーの乱れ、五感の過敏)
2.社会全体の夜型化・個人生活リズムの状況
3.物理的環境要因

これらの要因が、睡眠と覚醒リズムに影響を与え、睡眠の質を低下させます。
これらの要因を検討して、改善できることは積極的に取り組むことが重要です。

当院では、睡眠の質を改善するために、ひとりひとりの生活様式のご提案や睡眠環境の対策(快適な睡眠を可能にする枕の高さやアイマスク・イヤーマスク)を提案させていただきます

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